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2014.10.20
月に3日だけのお楽しみ、京都「青洋」のキュートな和菓子
地元の人が行き交うのんびりとした雰囲気の紫野エリアに、京都の老舗和菓子店で修行を積んだ女性職人が営む小さなかわいい和菓子のお店が、毎月3日間限定でオープンします。 少し侘びた色彩で秋の訪れを感じさせる、つくね芋のきんとん「秋草のブーケ」(350円)。
毎月、その時期に合わせた意匠の和菓子が登場します
斬新で、かわいらしい意匠にうっとり
旬の素材を使い、素材の味がわかる和菓子を

毎月、その時期に合わせた意匠の和菓子が登場します

京都府立植物園などが建つ北山通の西端、千本通との交差点近くの「紫野泉堂町」のバス停から、北へ5分ほど歩くと、通りの左手に「和菓子店 青洋」と書かれた生成りの暖簾が見えてきます。 扉を開けてなかへ入ると、中央に大きなテーブルがひとつ。愛らしい生菓子や干菓子、羊羹などが、その上にお行儀よく並んでお出迎えをしてくれます。 このお店をひとりで切り盛りするのは、青山洋子さん。京都の老舗和菓子店「老松」で修行を積んだ職人さんです。毎月3日間限定で工房をオープンし、春には「蝶」、夏には「Tシャツ」、秋には「夜長」といった、その月に合わせた意匠の和菓子を販売しています。

斬新で、かわいらしい意匠にうっとり

夕暮れを思わせる薄い茜色から青紫へのグラデーションが美しい外郎「夜長」(350円)
毎月、工房に並ぶのは、おおむね生菓子6種、干菓子1種、羊羹2種の計9種類。いずれも青山さんオリジナルのデザインです。 お店にうかがったのは、秋の始まる9月。秋の夜長を楽しんで、と「夜長」と名付けられた外郎(ういろう)や、稲刈りから発想を得た上用饅頭「地図記号 — 田」、秋草の少し侘びた色彩を再現したきんとん「秋草のブーケ」など、初秋にちなんださまざまな意匠の和菓子が並んでいました。 テーブルには、その意匠に込められた青山さんの思いが書かれたプレートが添えられていて、それを読みながらどれにしようかと考えますが、どれもかわいくて目移りしてしまいます。

旬の素材を使い、素材の味がわかる和菓子を

地図記号をあしらった上用饅頭「地図記号 — 田」(400円)。秋の味覚のひとつ、ぶどうが中にはいっています。
「青洋」の和菓子には、意匠のほかに、もうひとつ大きなポイントがあります。それは、素材の味がわかること。「毎月のお菓子の素材には、できるだけ旬のものを使うようにしています」と青山さんは言います。 素材として使われるのは、サクランボ、とうもろこし、桃、栗、さつまいも、ぶどう、イチジクなど、本当に多種多様。口に入れたときに、控えめな甘さで炊かれた餡とともに、ふわっと香る香りで、何が素材として使われたのかがわかるほどにその味を存分に活かしています。 2014年秋のオープン予定は、 10月24日(金)〜26日(日) 11月14日(金)〜16日(日) ※12月以降はホームページで御確認ください。 また、毎月の工房オープンのほかに、和菓子づくりのワークショップも月に1回開催。ここでしか出会えないお菓子に、一度、会いに行ってみませんか。

和菓子店 青洋
ワガシミセ セイヨウ
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清塚あきこ
スイーツ・お菓子
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